家族の問題を抱えているあなたへ

人には話せないけれど、実は家族の事で悩んでいる。

 

そんな人が沢山いるのではないかと思います。

 

私も過去に父の事で悩んでいた時期があります。

 

 

当時の父はお酒におぼれ、都合の悪い時や
嫌なことがあったとき、辛い時にお酒を浴びるほど飲んで
全てを放棄していました。

 

自営業でしたので、社員たちに会わせる顔もないし
仕事も家庭も放棄してお酒に飲まれている父を見るのが嫌でした。

 

どこかで倒れて救急車で運ばれ入院していたり

酔っぱらって道端で座り込んでいたり

居場所がわからないまま
数日連絡がとれなくなったりもしました。

 

だらしない父なんかどこかへ行ってしまえばいいと
父が生きていた頃はいつも思っていました。

 

あの頃の私は父のことでいつも頭を悩ませていました。

 

父が亡くなってからは弟の事でも悩みました。

 

弟とは父が残していった会社を一緒にやっていましたので
一緒にいる時間が長かったのですが

そんな弟がある時、くも膜下出血になりました。

幸い弟は大病を乗り越えることが出来ましたが
後遺症として『高次機能障害』になってしまいました。

 

◇『高次機能障害』とは?

病気(脳卒中などの脳の病気など)や事故などで
脳が損傷されることによって起こる、認知障害
行動障害、人格変化などを総称したものです。

 

私と弟は年子でしたので4人きょうだいの中でも
1番接点も多く、大好きな弟でした。

 

弟は命と引き換えに高次機能障害という後遺症と
これから先付き合っていかなければいけなくなったわけですが
命と引き換えになってしまった高次機能障害は
目に見えない障害ですので周囲からの理解を得ることが難しく

弟自身は勿論ですが、一緒にいる家族にも
同じように苦労がつきまといます。

 

認知障害、行動障害は少しづつですが改善していきます。

病気をする前の状態に戻ることは難しくても
それなりに改善していきます。

 

また、周りも本人もそれなりに対応するすべも身に着けていきます。

 

それでも時間はかかります。

 

目に見える障害ではないことが
本人も家族をも苦しめることにもなるんですが・・。

 

私自身が一番受け入れがたかったのは『人格の変化』でした。

 

◇ちなみに人格の変化とは

・衝動的になる

・怒りやすくなる

・自発性の低下

・自己中心的になる

・病的に嫉妬する

などが挙げられるようです。

 

 

全てが変わってしまったわけではなく

あれ?こんな態度をとったりしたっけ?

ん・・・?こんなこと言う弟だったかしら?

今までこんな事くらいで腹を立てたことがなかったのに
何故こんな事でこんなにまで怒っているのだろう?

今まではこういう言い方をしなかったはずだけど・・

責任感が強かったのに今はまるっきり人任せじゃない?

人に対して関心がなくなったように見えるけど・・

 

などなど

 

その少しの変化ですが

今までを良く知っている家族は
大きな戸惑いを隠せなくなってしまうのです。

 

最初の頃はそのことを受け止められなく
私はショックでしたし毎日が戸惑いの連続でした。

 

また私には心の病気
統合失調症やパニック障害の親戚がいます。

私の娘もパニック障害でした。

 

心の病気は周囲から偏見をもたれたり、
理解が得られにくい病気でもあります。

 

心の病気をもつ人と一緒にいる家族は
人には話せない沢山の苦労があります。

 

それでも今私が思うことは

どうして私は家族の事で悩まなければいけないんだろう?

そういう思いではなく

父のことにしても、弟のことにしても
娘や親戚の事にしても

それはとても意味のあることだったと思えるのです。

 

その時はとっても大変で苦労が絶えなく
辛かったことは事実です。

 

それでも、父が大変だった時期があったからこそ
私は父親で苦労している人の心に寄り添えるかもしれない。

 

弟の目に見えない障害で苦労したからこそ
同じような病気の後遺症で悩む人の力になれるかもしれない。

 

心の病気をした身内がいたからこそ
同じように心の病気で苦しむ家族の方たちの
理解者になれるかもしれない。

 

 

人には話せない家族の問題を抱えたからこそ
同じように人には話せない家族の問題を抱えている
そんな人の励ましができるかもしれない。

 

家族の問題としてみえるかもしれないその問題は

本当は問題でなく家族を成長させてくれるものなのかもしれません。

 

同じような問題を抱えている誰かの気持ちをわかってあげられる
そんな力を与えてくれる役割をしていてくれたのかもしれません。

 

もし問題を抱えた家族がいなかったら

あの頃の父と同じような人を見かけたり

心の病気をかかえている人を見かけたり

目に見えない障害をもっている人をみかけたときに

 

お酒臭くて嫌な人

何を言っているのかわからない

何故こんな行動をするのだろう?

変な人

 

そんな風に偏見の目で見ていたかもしれないし
理解ない気持ちで接していたかもしれません。

 

問題ある家族ではなく、家族の成長のために
存在していてくれたのかもしれないその家族は

本当は家族の宝なのかもしれません。

 

 

 

 

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